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@ PBW(Play By Web) "SilverRain" & "PSYCHIC HEARTS"
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多分 これで 追加編も ラスト。

もう少しだけの間、皆様をお借り致します。
但し諸事情により前後編にて。

……前編はまだしも後編が中々酷い事になりそうな為。
ヤバイと思ったら回避御願い致します。後編は9割方此方側設定なので。
全部自分で決められない部分のすり合わせがしたいという面倒要請にも関わらず、
修羅場というかデスマーチ状態なのに返事を送ってくれた彩晴氏後ろ様に深く感謝を。



――2009.09.23


秋分の日、新潟。
あの事件以降大きな騒動も無く、平穏な日々が続いている。
そんな中で全ての発端の地とも言えるあの洞の中に人影があった。

既に警察等の囲みは取り外されているから不法侵入には当たらないが、
又暫くしたら鉄条網等で封鎖されるのだろうという噂もあった。


「彼岸の中日……か。お参りには丁度いいよな」

一真が呟く。花束を抱えて。
にぃ、と傍にいるマウも小さく鳴いた。
この場所で亡くなった、止めようとしてくれたのだろう名も知らぬ能力者に供える為の。
……いや、名はニュースで分かってはいる。
それでも姿形の全く分からない『彼』である事には代わりが無いのだ。

「……この場所の石碑が崩されたのと、シシィさんが辿り着いたのは……」

どちらが先だったのでしょうか、と理紗が想いを巡らせる。
幼女リリス、シシィの言が正しいのならば『彼』は追い続けた彼女に殺された事になる。
だが彼女の戦い方を多少なりとも見たが、人体パーツ化や欠損化に連なる様には見えず。
そう考えると、あの妖獣達に襲われたと考える方がしっくりきた。

「……きっと、シシィが後だったのかもね」

推測でしかないけれど、とはたるが零す。
双弟が語った予報士典杏の予報だと、血塗れの金髪の『彼』とシシィが視えたのだという。
その場には妖獣の姿もあった。そしてパーツ化されたヤンキー達。
石碑が先に壊され、妖獣にヤンキー達が屠られ、逃げ込んだシシィに、追った『彼』。
……多勢に無勢だったろう。

「……貴方の無念は私達が祓ったわ。だから残留思念や地縛霊化は勘弁してね」

そうなったら倒すのとても辛いんだから、と手の中の花を砕けた岩の傍に置くはたる。
隣に一真も花を、理紗も缶珈琲やジュースを供えて数珠を持つ手を合わせる。
3人と1匹で暫くそうしていたが、不意に耳がぴくりと動いたマウが後ろを振り向いた。

「――けーちゃんの死んだばしょ、ココなんだね」

幼い声。
驚いて振り返った面々が見たのは、小学生位の金髪の少女。
ワンピースにレギンス姿という今時の格好に、小さなリュックを背負っていた。
そして手の中には、小さな花束。

「……けーちゃん?」
「けーちゃん。けーすけ(螢祐)だからけーちゃん、皆でそう呼んでた」

一真の言葉に答えながら、とたとたと近づいて花を供える少女。
少しの間手を合わせ、3人とマウの方を振り返って深く頭を下げた。

「きっとお兄ちゃん達がけーちゃんの仇取ってくれたんだよね。ありがとう、本当に」

同じように仇取ろうとして追っ掛けた人が、この近くで夜にゴーストと戦ってる人達を見た。
けーちゃんのずっと追ってたリリスを倒してる姿も見た。だからもう大丈夫だ……って。

「近所の皆もお兄ちゃん達にお礼言いたがってた。でも皆で行けなくて、わたしだけ」
「そうだったんですか……ごめんなさい、けーちゃんさんを、助けられなくて」
「ううん、気にしないでお姉ちゃん。ゴーストを止めるのがわたしたちの仕事だもん」
「……それならば、これは貴女に御渡しします。大事なその方の形見、ですから」

武術短棍を差し出した理紗に、少女は首を振る。

「それはお姉ちゃんが持っていて。けーちゃんも昔、知らない人にもらったんだって」

その人も昔に知らない人からもらって……そうやって受け継がれた武器なんだって、と。

「だからお姉ちゃんに必要がなくなったら、誰かに渡してあげて。きっと誰かの役に立つよ」
「……分かりました。確かに御約束致します」
「貴女の名前、聞いてもいいかしら。――彼は一真、彼女は理紗さん……私は、はたる」

問いかけたはたるに、金髪の少女は笑んで答えた。

「サチカ(幸香)。けーちゃんを、番長だったお兄ちゃんの後を継いだゴーストチェイサー!」




同日、鎌倉。

『あの日の写真が出来たと送られてきたようです』

そんな典杏からのメールで空き教室に集まった面々。
あの日とは勿論、運命改変を成し遂げたあの夏の夜の事。
教室内に入ると既に電気ポットとお茶の用意を揃えて待っていた典杏が皆を迎え入れる。

「お久し振りです皆様。先だっては本当にありがとうございました」

ぺこりと頭を下げた典杏。今日も今日とて性別も年齢も分からぬ装いではあったが。
能力者達を椅子に促し、湯気立つお茶と菓子を振る舞った後に小さなアルバムを取り出す。

「あっ、これパーティーの時の写真だー!」
「……本当だ。しかしいつの間に撮られたんだ?」
「市川がデジカメを手にしていたのは見たが、俺達まで撮っていたとはな」
「ああ、俺もてっきり学校での記録用だろとか思ってた」
「ん? でも最後の最後に集合写真撮っとったやん?」
「あ、そういえばそうだったかも」

漢服姿の一真と一発勝負の即興ダンスに興じる彩晴。
ステージ上で借りたボーンと共にスポットライトを浴びる唯。
ジャスミンの造花で作った髪飾りを理紗の髪に挿してあげている残菊。
借りた淡緑色のドレスに向日葵の髪飾りが揺れるユエと一緒に踊る寅靖。
他にも、他にも沢山。
被写体がちゃんとカメラの方向を向いている物あり、完全に隠し撮りを疑う物あり。
肝心の一真が写っている物がある事から、もしかしたら理紗も手伝ったのかもしれない。
男性陣、女性陣で分かれて撮られた写真もあり、最後の頁には解散前の集合写真も。
……そして、あのふたりの写真も。

「はたちゃんはええとしても、やっぱりいちは詐欺やろコレ」

従弟故の容赦無さはあれど、その写真を見つけて笑う彩晴。
深緋色のドレスと黒いタキシード。
疲労の色など一切滲ませず優雅に踊り切り栄冠を勝ち取った双子。

「そういえば……肝心のいちるは?」
「急に外せない用事が入ったとかで自分が写真をお預かりしたんです。悔しがってました」

時間は多少必要だが焼き増しも出来るという伝言も戴いているという典杏の言葉に、
各々好きな写真を選んだ後に完成時は再度典杏が連絡するという事でお開きとなった茶会。


「少しお時間宜しいですか、尭矧先輩」
「ん、どないしたんよ杏(あんず)ちゃん?」

最後になった彩晴を典杏が呼び止めた。……つまり典杏の性別というのは……。

「……やっぱりその呼び名のままなんですね、自分」
「そりゃ昔宗家で実は何度か逢ってた事実がね」
「秘密主義の宍矧破れたりですよね……それはいいとして月主殿の事ですが」
「あー……欠席理由は今現在宗家だからってか?」
「……いいえ、斎家(さいけ)です」

斎家、と聞いた彩晴の顔色が変わる。
従兄の事だし急用だとすれば多分矧絡みだろうと思ってはいたが。

「……マジかよ」
「大マジです。しかも宗主様も首座様も御同席で」

そりゃ首座連集会所な斎家で首座様欠席なんて事態あり得ませんけど、と苦笑する典杏。

「……何やらかしたんよ、いち」
「いいえ、誰も何もやらかしてなんかいませんよ!
お天道様に誓ったって良い、自分達は矧の存在理由をこの上無く全うして見せたでしょう?
……首座様にも月主殿にも、決して来るなと言われました」
「この現状じゃ俺も来るなって事やろな。……はたちゃんは?」
「陽主殿も知らないでしょう。宗主様から月主殿にダイレクトで連絡入ったそうですから」
「……何事も無きゃええけど」
「自分もそれを願うばかりです」
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