――招かれざるは、即刻失せろ。

力は御するもの。
御する側は、自分でなければならない。
……決して御するべき力に御され、操られてはいけない。


――さて。力に溺れた者の末路、まさか知らないとは、言わせないぜ？



※11/22　04:30　初期“準”稿Ｕｐ（思い付いた部分だけ連ねて半分弱。盛大に肉付け開始）
※11/22　19:45　初期“準２”稿Ｕｐ（６０字程しか増えてない現実orz　現状で字数７５％）
※11/22　22:30　初期“準３”稿Ｕｐ（漸く５００字越え。対天竜辺り思い付いたら仕込むか？）
※11/23　06:00　最終稿Ｕｐ（修正完了）、戦友で活性統一。

……其の境界線を踏み躙るのならば。

「あら、何て素敵な風景かしら――小学校時代を思い出すわね」

眼下の状況を眺めてはたが笑った。
そちらを向かずとも表情も感情も手に取るように分かる。
この双子の姉は表情よりも声音よりも、言葉そのものに感情を載せてくるから。

「……今回だけは諦めろ返り討ちがオチだ」

視線を合わせる事無く、言い捨てる。

「一般人と職員と予報士と……余力があれば典杏や一般人の矧の保護も頼む」
「そうさせて貰うわ。“見ているだけ”なんて耐えられないもの」
「夏来や茅都先輩の携帯番号教えてたっけ？」
「御正月の時に関係者の皆で番号大交換会したじゃない」
「ああそういえばそうだった」
「……此処は任せて頂戴、だから殴り倒していらっしゃい。皆の分、いちに託すわ」

「殴り倒すじゃ済まねえよ。――一切情け容赦無く踏み躙って蹴っ倒す」

南瓜の灯、一夜限りの幻想夜行。

……俺の目の前には仮装の装束、小物類。

ひとつは、はたの新潟の友人である方が送って来た僵尸装束一式。
因みに白地にみっちり濃藍の刺繍が入ってるんだが……最早プロの犯行だろこれ。
去年も凄いカウボーイ一式貰ったけど何日で作ったんだ、本当に。
そしてはただけなら兎も角何で俺の分まで来てるのか。サイズぴったりだし本当に謎だ。
（当のはたとはいえば、見えない部分に凝りまくったシルキー仮装……シルキー……）

他には黒い毛並の狼耳と尻尾だとか銀の装飾品だとか。
狼の一式は何処ぞの無謀に過ぎる従弟が吸血鬼やるらしいからそれの対を狙って。
南瓜で何か作れって言われたが……ケーキでいいか。ダッチオーブン持って。
衣装は面倒だから同じの揃えて着方だけ変える事にした。俺はラフに、あっちはきっちり。



――さあ、向かうは今宵限りの幻想の世界。

４度目は、海の果てより。

確か最初は玉手箱が呼び寄せた（筈の）海の妖獣掃除。
２度目は瀬戸内海の妖獣掃除で、後に封印石絡みだと分かって。
そして３度目は……ドラゴントライアングル。海底での竜脈決戦。

４度目？
……長崎で幽霊船大量発生だってさ。そして背後には聖女アリス絡んでそうだとか。
どうして銀誓館の臨海学校は毎年毎年、一筋縄じゃいかないんだろう。

――まあ、修学旅行や卒業旅行にまでゴーストが絡んで来る学校じゃ、ね……。



※8/11　01:05　修正初期稿Ｕｐ（ブラッシュアップ済）。まだ少し字数残ってる。
※8/11　01:20　修正１稿Ｕｐ。６００字埋め。感情活性化どうしようか……。

……違えぬ、為に。

出来ない約束はしない。
約束した以上は決して違えない。

……言霊を、力に。
違えぬ、為に。



※3/30　23:25　初期“準”稿Ｕｐ（とりあえず字数８割。足りない所だらけの為試行錯誤開始）
※3/30　23:55　初期稿Ｕｐ（少し増やしてみ……るも変わったように見えないorz）
※3/31　00:50　修正１稿Ｕｐ（ブラッシュアップ）、感情活性。前衛と全体ＢＳ解除連携。

不可視の、断ち切れぬ南の縁。

断ち切るが善しか、それとも手繰り寄すが善しか。
多分どちらも正しく……多分どちらも正しくない。

去年の夏から自分の意志で飛び込み続ける死地の淵瀬。
百鬼夜行の時も、原初ゲームの時もあった撤退という選択肢。
前者は用いる事無く果たして戻り、後者は用いて戻る事で生き延びた。
……今回はそれが無い。

帰還か、全滅か。
その二択。
生き延びる為には、果たさねばならない。
果たせなければ、戻れない。


さて。
己が命を惜しむが善しか、己が命を賭けるが善しか。

……正しいのは、どちら……？

……終わりの仮面の、夢。

不思議な夢を見た。
……行き場の無い感情に疲れた頭が見せた夢かもしれないけど。

それは、天へ、天へと伸び続ける都市国家を縦横無尽に走る人影の夢。
色濃き疾風のように、躊躇い無く、空を翔けるように走っていく。
立ち竦む俺の頭上を軽々と通り過ぎていく影は、ふと急停止して逆走する。
ダンッ、と何かを踏み切った音と……大きくなる影が落ちてくるのは、ほぼ同時で。


「――よう、しけた面してんじゃねぇか。何か時間絡みの難事でも抱えてんのかい？」

良く通る声と共に降って来たのは、長い灰色の髪を靡かせた色黒の、背の高い誰か。


……彩晴の親戚か、この人……？

刺々しき厄災を、穿て。

片足で立つ、ジャングルジムの頂上。
遠い昔の俺の記憶より随分視界が高くなったと、今更ながら思う。

それでも未だ、太陽にも月にも星にも手は届かないけど。
失われていくかもしれない他の生命を庇う手を伸ばす事は、出来るようになった。

「……まだ足りないのは承知の上だけどさ」

ほんの少しだけプラス思考が強くなったかな、とは思う。
それは多分、失くしものを見つけて大事なものを失くさなかった結果。
揺らいで、変わる。それでもいい。



※1/19　01:10　初期“準”稿Ｕｐ（相当の情報端折ったまま。これから肉付け必至）
※1/20　00:05　初期稿Ｕｐ（情報修正・配置・交代関連・心得追加）
※1/20　00:30　修正１稿Ｕｐ（ブラッシュアップ開始）
※1/20　00:50　修正２稿Ｕｐ（余り変わったようには見えないorz）・感情活性思案中

……緞帳は未だ、頭上に。

「……きやら、きから、かかやざらし、ゆきしかぜとなぎはらふて」

呟くのは、隠されていた暗号の歌。
年末年始必死で覚えたそれは、未だに俺の頭の中の一部を占拠している。


緞帳はまだ下りてはいない。
狂気の貴種達が齎した悲劇は、惨劇は、未だ九州の地で続いている。
せめて緞帳を絡め取っている糸の数本位は、断ち切れるように。
関わった以上、最後まで目を逸らさないように。

クリスマス、の１日手前。

今年も銀誓館では各所でクリスマスパーティーが開催される。
……まあ、今回はその前に盛大に一戦片付けなきゃいけないんだけど。

今年は幾つか回ってみる事に。
彩晴にとっ捕まった千鳥くん主催の殺人事件（！？）と、
僕の方から夏のあの一件に関わった皆を誘った室内雪合戦。

……結果的にどっちも彩晴とやり合ってるけど……前者は兎も角後者は何故そうなったorz